2026年4月6日
実はですね。
僕、糖尿病と闘ってます。
薬も注射もなし、自己摂生のみで戦っているわけなんですが、まあ正直に言うと不利な状況です。
周囲には「暴飲暴食をやめろ」「運動しろ」と言われ続けております。
おっしゃる通りです。
ただ、歯科医師として、糖尿病については思うところが山ほどある。今日はそれを書きます。
内科の先生には言いにくいんですが
内科で糖尿病の治療を受けている患者さん、たくさんいますよね。
薬を飲んでいる。食事療法をやっている。でもなかなか血糖値が下がらない。
そういう方が歯科に来ると、口の中がひどい状態のことが多い。
歯周病、バリバリあります。
でも内科の先生、歯のことはあまり聞かないでしょう?
「最近歯医者行ってますか?」なんて、まあ聞かないですよね。専門が違うから仕方ない。
だから僕が言います。
歯周病を放置したまま、糖尿病の治療だけしても、効果が出にくい場合があります。
なぜか、ざっくり説明します
歯周病は「歯茎の中で細菌が暴れている状態」です。
そこで起きている炎症は、じつは歯茎だけの話じゃない。炎症を引き起こす物質(炎症性サイトカイン)が血液に乗って全身を回ります。
この炎症性サイトカインが厄介で、インスリンの働きを邪魔する。つまりインスリン抵抗性を上げる。
インスリン抵抗性が上がると、血糖値が下がりにくくなる。
薬を飲んでいても、食事を気をつけていても、口の中が炎症まみれだと足を引っ張られているわけです。
逆もあります
糖尿病があると、歯周病が悪化しやすくなります。
高血糖の状態だと免疫が落ちる。細菌への抵抗力が下がる。歯茎の血流も悪くなる。
つまり、
- 糖尿病 → 歯周病が悪化する
- 歯周病 → 血糖コントロールが難しくなる
この悪循環が起きているわけです。
お互いがお互いの足を引っ張り合っている。

実際に、数字で出ています
歯周病の治療をしっかり行うと、HbA1c(血糖の長期指標)が改善するというデータが複数あります。
劇的な数値ではないですが、0.3〜0.4ポイント程度の改善が報告されている。
薬を1種類追加するような効果、と考えると、歯の治療だけでそれが起きるのはなかなかすごい話だと思います。
本音を言うと
僕自身が糖尿病と戦っているので、これは他人事じゃない。
自分の口の中もきちんと管理しないといけない。
内科と歯科が連携して患者さんを診る、という流れがもっと当たり前になればいいと思っている。でも現実はまだまだ縦割りです。
だから歯科の側から声を上げます。
糖尿病の方は、歯周病のチェックも絶対にしてください。
内科の先生が言わないぶん、僕が言います。
フジ デンタルクリニック
院長 藤垣佳久


